鎌倉時代は武士が中心となって政権を握った時代でした。
しかし、武士の暮らしは思ったよりも質素だったとされています。
意外!武士の暮らしは質素だった?
鎌倉時代は武士が朝廷に代わって政権を握り台頭し始めた時代です。
そのため、武家政権の中心となった武士たちはさぞかし優雅な生活を送っていると思われている人が多いようですが、実は全く違ったとされています。
御家人たちの生活は忙しく質素だったとされており、普段は戦に備えて武芸に励む一方で、敷地では畑を耕し農作物を作る生活をしていました。
また、守護や地頭など役職に就いた場合はその土地で仕事をしなければならず、予定外の戦には赴かなければならないなど、暇がなかったのもその理由の一つかもしれません。
武士といえども元々は農民であり、勤勉で真面目だったことから、自分が贅沢をするよりも将軍のため、あるいは自分たちの家臣や家族のために尽くすことの方が大事だったのかもしれませんね。
なぜ武士の暮らしは質素だったの?
鎌倉時代に政権を握ったはずの武士は、なぜそこまで質素な生活をしていたのでしょうか。
その理由としては、戦の時の事情も考えられます。
いざ戦となった場合、一日やそこらで終わるわけではないので、何か月も場合によって何年も同じ衣服を着て過ごしたり地べたの上で寝なければならないこともあります。
食事に関しても質素な内容であるのはもちろん、日によっては食べ物にさえありつけないこともあるでしょう。
そのため、日頃から質素な生活をすることで戦の時にも困らないようにするために普段から武士の暮らしは質素だったのではないかと思われます。
武士はあまりお金を必要としなかった?
その他の理由としては、戦に出て功績をあげればその報酬としてもらうのは獲得した領地であり今でいう現金としてもらっていたわけではありませんでした。
土地をもらって自分たちの領地として広げたところで、貴族のように優雅な生活を送るのではなく畑を耕し農作物を作り、それをまた食すという自給自足の生活だったため、贅沢をする必要もなかったのかもしれません。
武士たちは特に貴族が贅沢に生活しているところを見ても羨ましいと感じなかったのかもしれません。
それよりも大事なのは、将軍殿のために尽くし一族が平和に過ごすことの方が何よりも代えがたかったのではないでしょうか。
それなりの生活で満足していればそれ以上の贅沢は望まなくなるものであり、そこに幸せや充実感を見いだせているにのなら無駄な贅沢をしようと思わないものです。
確かに、お金があり贅沢できた方が良いかもしれませんが、人並みの生活を送っていれば幸せだったからこそ武士の暮らしは質素だったのではないでしょうか。